5月5日は端午の節句です。
子供の成長を祝い、健康を祈る行事ですが、この時期よく登場する童謡に『背くらべ』があります。
♪ 柱のキズはおととしの 5月5日の背くらべ
粽(ちまき)食べ食べ兄さんが計ってくれた背の丈~ ♪
5月5日にお兄ちゃんが弟を家の柱のそばに立たせて、背の丈を計ってくれた、
微笑ましい光景・・・。
でもなぜ「去年」ではなく「おととし」なんでしょうか?という疑問がわいたので調べてみました・・・。
これは『背くらべ』を作詞された童謡作家の海野 厚(うんの あつし)さんの実体験を描いたもの
だそうで、海野さんには3人の妹と弟がおり、中でも17歳年下の春樹さんをとても可愛がっていた
そうです。
厚さんご自身は病弱で、28才という若さでこの世を去られていますが、生前、体調が思わしくなく
実家に帰省できず2年が経過してしまった時、弟は元気だろうか?大きくなっただろうか?との
思いを『背くらべ』の歌詞に込めたそうです。
柱のキズは程度にもよりますが、修復がなかなかやっかいなものにもなります。
でも家というものは家族やそこに暮らした人の歴史が刻まれるため、キズや汚れなどもいい意味
でのアクセントを添えるものになる場合もあるのでしょうね。